催眠療法（=ヒプノセラピーHypnotherapy）は、1958年にはイギリスで、1959年にはアメリカの医療学会で認められ始めた精神療法のひとつです。
日本国内でも近年、医療現場において、患者の心身における苦痛を取り除くために、催眠療法を用いる医師も増えてきています。
ここでは、催眠療法の説明動画紹介、催眠療法によくある誤解についての説明と、催眠療法のメニュー毎の内容について紹介しています。
催眠状態とは？何ができる？
催眠療法は、催眠状態といういわゆるリラクゼーションした状態で行います。
脳波の4つの状態（ベータ、アルファ、シータ、デルタ波）と催眠状態の関係では、催眠では、誘導し始めた段階では主にベータ波が見られ、しだいにリラックスしてくるとアルファ波が現れてきます。催眠がさらに深化してリラックスした状態になると、シータ波、デルタ波に変化し、アルファ波からデルタ波に向かっていくほど、催眠状態は深いものとなっていきます。催眠中の脳波は催眠誘導法によってコントロールしていくことをしていきます。
（催眠誘導はセラピストがクライアントに語りかけをしながら進めていきます。退行催眠の説明動画の中にそのシーンはあります）
そして、この催眠状態で療法をとり行っていきます。催眠下では大きく二つの事ができます。
① 望ましい状態を潜在意識にインストール
暗示といわれるものです。催眠状態では、意識の抵抗が少なくなり、無意識にアクセスしやすい状態となります。但し、暗示として潜在意識が受け容れるものは、クライアントが望むものに限られます。望まない暗示は拒絶されます。これを利用したワークが暗示療法になります。
② 記憶の掘り起し
深い催眠状態では、潜在意識の記憶を引き出しやすくなります。これを利用したワークが退行催眠療法です。
催眠の説明動画
下の動画は、会社団体社員様向けの催眠療法時での事前説明のシーンです。
【催眠とは？紹介動画】
催眠によくある誤解
よくある催眠療法（ヒプノセラピー）にある３つの誤解についてご紹介します。
1. 意志をコントロールされる
催眠にかかると、意志を完全にコントロールされ、ヒプノセラピストの力に完全に屈服してしまうと思っている人も多いはずです。しかし、催眠とは、主観的なもので、自己暗示の力によるものです。
映画の主人公になりきり、悲劇であれば悲しみ涙したこともあったのではないでしょうか？
映画館を出た時は延々と、その主人公のままでしょうか？
あなた自身が、その映画の世界から抜け出しているのです。これと同様で、自分が嫌だと思えば催眠にかかることはないのです。
2. 意志の弱いと催眠にかかりやすい
意志の弱い人は催眠にかかりやすいと思われがちです。しかし、実際には催眠にかかるには集中力が必要なのです。
電車内でスマートフォンや書物に夢中になっていて、すっかり乗り過ごしてしまった。という経験はありませんか？
あっという間に時間が経過している時って、どんな時でしょうか？
この状態が、催眠状態でもあるのです。これらは、意志の強さ弱さは関係しません。
3. 秘密が明かされてしまう
催眠にかかると、聞かれたことを自分の意志とは関係なく、無意識のうちに話してしまうと思われがちです。しかし、催眠状態とは意識がなくなっている状態ではありません。催眠状態にあっても意識はありますので、言いたくないこと、言ってはいけないことを話してしまうことはありません。また、やりたくないことは、拒否することもできます。これも、一つ目の意志をコントロールされると同様です。映画を主人公になりきってみている中でも、トイレに行きたくなったら、抜け出せることと同じです。
4. 催眠から覚めないという恐れ
催眠にかかると、目が覚めなくなるのではないかという不安を持っている人は多いと思います。しかし、実際はすべての催眠は自己暗示の力であるため、必要であれば催眠療法中でも、自分の意志で目覚めることができます。
また、催眠は睡眠ではありません。睡眠薬などのように睡眠状態で意識がなくなるということはないのです。
催眠療法を学びながら催眠療法も受けられます
自分のセラピーだけでなく、将来の活動に繋げるために催眠療法を習得できる「米国催眠療法協会ヒプノセラピスト認定講座」も開催しています。
▶催眠療法を学ぶ講座のホームページ
